Alopecia ~脱毛症の根治を目指す~

突然脱毛症になった!毎日ウィッグで奮闘したり、グルテンフリーに挑戦したりするお話

ウィッグに対するリアクション 職場で

ある日突然、自分の知ってる人、毎日会う同僚がカツラかぶって出勤してきたら?

あなたならどうする?

 

だいたいの人は、まず「ん⁉⁉」ってなって、そっからたぶん0.2秒くらいの間に、

『あ、髪型??』⇒ 『なんか違・・・』⇒『・・・え、ウィッグ⁉』

と、いろんな考えが駆け巡るよね笑。

 

まあ当然のリアクションでしょう。


で、問題はそのあと。

突然ウィッグをかぶってきたその人に、面食らったなりにどう接するか。そこに、その人の人間性がいやおうなしに現れると思う。

 

何をどう言うか、または言わないか。視線や口調や表情や、一挙手一投足で、その人の気持ちが全て透けて見えて、その人の人間性が全部出る。
取り繕えないとっさの反応だから、普段の会話異常に、全てが表れる。

 

今回自分がウィッグをかぶることになって、もし私が逆の立場になったら、どんな反応ができるかなぁって、すごい考えさせられた。

うまいことリアクションとれる自信ないかも。 

人によって、してほしい対応が違うだろうしね。私はどっちかっていうと、突っ込んでほしいタイプ。で、なんなら、ウィッグずれてたりでもしたら、「ずれてるよ」って教えてほしい笑。でもそっとしておいてほしい人も絶対いるだろうしね。

 

ちなみに、いろんなリアクションの中で一番よかったのはうちの犬。

突然カツラをかぶってリビングに登場した私に、文字通り飛び上がって驚いてた。あんなに取り乱した犬を見たのは初めてだった笑。

 

今反省してるのは、相手から突っ込みやすい雰囲気づくりがもっとできたらよかったかも、ということ。

例えば、ウィッグをかぶる前から、「実は脱毛症がひどくて、もうすぐウィッグをかぶらなくちゃいけない」とカミングアウトしておく。「いざとなったらかぶってくるから、そんとそんときはよろしく。ずれてたら教えて!」くらいのことが言えたら楽。

もちろんわたしは、上司と、普段よく話す数人にはちゃんと話してたけど、普段からコミュニケーションがとりやすい関係にはない同僚とか、そういう微妙な距離感の人もいるわけで、そういう場合は事前のカミングアウトはできなかったし、けっこう気まずい思いもした。

だって、頭がはげてるなんて話をできる関係性の人って、実際そういないよ・・・。特に相手が男性だったりすると。

それでも、いくら普段あまり話さないからといっても、別にいじめられてるわけでもないし同じ部署で働いてるわけなので、挨拶するついでにでも、こちらから世間話をもちかけて、実はこれ分かると思うけどウィッグで・・・って、一言言ってもよかったのかも。それが私からできる周りへの気遣いだったのかも。

・・・いや、そうは言っても、実際突然ウィッグかぶって出勤するだけでも、めちゃくちゃ勇気がいったし、そんな余裕や器量はわたしにはなかったな・・・。

まあ、なにもみんなに言って回るようなことでもないよね…。うーん。ウィッグデビューって難しいね。 

 

 

そしてもちろん、相手の人の絶妙な気遣いに助けられたこともあった。

職場のある人のことなんだけど、一言でいうと、とってもサラッとナチュラだった。


それってとっても難しいことだよ。ウィッグにぎょっとした後に、自然に接するってなかなかできないよ。

実は、私はその人がちょっと苦手。なぜかというと、その人が超絶仕事ができる人で、超絶気がひけてしまうからだ。ましてやカツラのことなど、明るく話すような関係ではとうていない…。

すべてがそつがなく、「ちょうどいい」具合になんでもできて、人望もあって、的確で冷静で。いつもすごいなぁ~って思ってる! こんな人、できすぎて緊張する。いったん緊張すると、もうわたしだめなのだ。そのうえ、性格も全然違うので、共有できる話も少ないし、まあむこうもわたしのことは、個人的には好きじゃない…。

でも仕事だから、わたし、お礼とか挨拶とか、謝罪とか、報告連絡相談はちゃんとしてるつもりだし、向こうもそう。わたしが困ってたら、助けを求めるとちゃんと助けてくれる。

でもわたしがコミュ障なせいで、とにかく雑談がしづらい…。ああいつもすいません…。

という状況。


で、その朝も、笑顔で「おはようございます」って挨拶するのがもう精一杯だった。
その人は口悪いし、必要な時にはハッキリ言うけど、絶対酷いことは言わない、わきまえた人。
でもこんな変な頭で出勤したら、絶対心の中でえ、あいつあの頭どうした…? って思われそう…。向こうもやりづらいだろうなああ気まず…。
とてもじゃないけど、「今日からカツラで地毛をしばらく封印することにしたんです~」とかって言えるような間柄じゃない笑。言ったところで、かえって気まずくなる。

かといって、向こうからウィッグに触れることもできないだろうし・・・。

突っ込みたいけど突っ込めない、突っ込んでほしいけどとっかかりがつかめない、なんともつら~い時間笑。

泣きたい。


と思ってたらその人、少し経って、両手がふさがってたわたしが通路を通ろうとしたときに、すごくさりげなく、「大丈夫ですか?」って通路のドアを開けてくれた。
別にわたしが大荷物持ってたわけじゃなく、ただ両手空いてなかっただけだし、肩とかで押せば普通に自分で開けて通れるところなんだけど、たまたまそこにいたからみたいな感じで、全然わざとらしくなく、普通にしてくれた。

ちょっと文章だけじゃうまく伝えられないだけど、わたしはそこから、その人の気遣いをかんじた。

ドア開けるのにかこつけて、あえてちょっと自分のほうから声かけてくれたのかな?って感じだったの。

だって普段ドア持ってくれたりとか、ほんとにたまに、気が向いたときくらいしかないもん。
そのまままったく一日中無視だったらほんとうにつらかったと思うけど、向こうのほうから、一言でも、なんでもいいからとにかくなんか声かけてくれて、その気まずさとか緊張とか居心地悪さを少し解放してくれたように感じたんだ。

私とその人それぞれのキャラと、心底嫌いなわけじゃないけど、お互い相性が合わないだけっていう、二人の関係性をふまえて、絶妙なそつなさで接してくれたの。


……まぁ、まったくのわたしの勘違いで、全然そこまで考えてなかったかもしれないし、絶対、「なんだあの頭。これで出勤してくるって、どういう神経してんの?」くらいは思ってると思うけどね。。。
でも、それにしても、ちょっと救われた気分だったのは確か。

よけいなこと絶対言わないで、そういう肝心なときに、適切な行動をそっと取れる人。

誰に対しても、必要な時に、必要なだけ、ちょうどいいテンションで必要な言葉をかけるのがうまいんだ。
それがその人のすごいとこ。そういう気遣いができる人なんだ。